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情報システムの運用と評価

■システム運用管理

■システム運用管理の取り組み

システム運用管理の課題とSLA
経済的で性能の良い情報システムを安定的に稼働させる事を目標に、企業は、様々な形でシステム運用に取り組んできた。SLAは、その一つである。SLAは、システム運用サービス委託側とサービスの提供側の間で、システム運用サービスを取り組めるもので、例えば、情報システムの稼働率などの数値を提示し保証する。日本においては、経済産業省が「情報システムに係る政府調達へのSLA導入ガイドライン」を公表している。

SLAの目的
 ・サービス品質への要求基準の明確化
 ・サービス内容・提供範囲・水準と費用との関係の明確化
 ・運用管理ルールの明確化

委託側のメリット
 ・サービスレベルの妥当性確保
 ・サービス料金の合理性確保
 ・継続的管理によるサービスレベルの維持・向上

提供者側のメリット
 ・サービス提供の責任範囲の明確化
 ・委託者に対する説明責任の実現

双方のメリット
 ・サービスの内容・提供範囲・要求水準に関する共通認識の形成

ITIL
英国商務省から公表されているITサービスマネジメントに関する様々な業務プロセスや手法と体系的に標準化したフレームワークである。ITサービスマネジメントのシステム化により、日常の運用業務の効率化を図り、ひいては利用者に対するサービスの品質を向上させる事を狙いとしている。ITILをベースにしてISO2000という国際規格が誕生している。ITILは、7つの分野から構成されているが、中心となるのは「サービスサポート」と「サービスデリバリ」である。

①サービスサポート
サービスサポートでは、IT運用における障害や利用者からのリクエストを管理し、それぞれの根本原因を追究し、しかるべき措置を取り、利用者にフィードバックするという一連の作業を組織的に効率よく遂行する為のプロセスを説明している。利用者の窓口となるサービスデスクと「インシデント管理」「問題管理」「変更管理」「リリース管理」「構成管理」の5つの管理プロセスから構成されている。
②サービスデリバリ
サービスデリバリでは、「サービスレベル管理」が定義されている。ITLTでは、IT管理業務をサービス業ととらえており、安定したITサービスを提供する為、利用者とIT部門との間でSLAを締結する事を定めている。さらに、これを達成するために必要な「可能性管理」「キャパシティ管理」「ITサービス財務管理」「ITサービス継続性管理」の4つを加えて、全部で5つの管理プロセスから構成されている。

■システム運用に関するアウトソーシング・サービス

アウトソーシング・サービス活用の必要性
アウトソーシングは、従来自社内で行われていた業務を外部に委託し、外部の資源を有効活用する事で非効率な業務分野や充分に対応できない業務分野を切り離す事ができ、自社が得意とする分野に経営資源を集中させる事が可能になるというメリットを持っている。

システム運用に関する様々なアウトソーシング・サービス
従来のシステム運用に関するアウトソーシング・サービスは、外部業者からの人材派遣などが中心であったが、最近の傾向としては、インターネットを活用したサービスが多くなっている。

①データセンター
データセンターは、サーバなどのコンピュータを設置する事を目的とした施設、もしくはそれに付随するサービスを行う施設である。セキュリティ面や災害対策面で整った設備が利用できるほか、システムの専門家に運用を任せられるメリットがある。特にインターネットへの接続回線や保守・運用サービスなどを提供するものは、IDCと呼ばれている。データセンターのサービスには以下の2つがある。
ア)ハウジングサービス
 サーバなどのコンピュータを設置する場所を提供するサービスである。委託側にとっては、
 設置場所が確保できるだけでなく、運用の為の設備も不要なのでコスト削減に繋がる。
イ)ホスティングサービス
 データセンター事業者が、自社のサーバを貸し出すサービスである。委託側にとっては、
 サーバを購入したり、設置したりしなくてもwebサイトを立ち上げる事が可能になる。

ASP
ハードだけでなく、利用料金でアプリケーションも提供するサービス、または、提供する業者の事をいう。自社でアプリケーションを開発しなくて済むため、開発期間が要らずすぐに利用できるメリットが大きい。但し、利用者数や利用件数に比例して課金する仕組みになっている為、大規模に利用する場合には割高になる。最近はSaaSと呼ばれるサービスがある。

■情報システムの評価

■経営情報システムとしての評価

システム評価の必要性と課題
情報システムへの投資に対して「生産性パラドックス」論争がしばしば注目を浴びる。生産性パラドックスとは、1990年代にコンピュータの技術進歩やインターネットの普及により、アメリカ企業の情報化投資が着実に進んでいるにもかかわらず、少なくとも統計上では、明確な生産性の上昇や投資の優位性が確認できないというものである。これは、企業において情報システム化において経営成果を可視化する事が非常に重要である事を物語っている。情報システム投資とその成果を測定し、経営者層を含めてROIお評価する事が必要である。

経緯成果の測定
ROIの分子にあたる経営成果を測る場合、経営成果に対する客観的な基準が必要である。その為には、最終的な経営目標となるKGIや重要な業績評価の指標であるKPIお設定しておく。そして、導入・運用係りにそれに対する評価を行い、効果を測っていく。

情報システム費用の測定
ROIの分母にあたる情報システム費用を測定する場合、導入、維持、管理などにかかる費用の総額にあたるTCOを測定するべきである。

TCO
①資産コスト
 ハードとソフトの購入費用など
②技術サポートコスト
 指導や問合せに対応するヘルプデスクの費用など
③管理コスト
 情報システム資産管理やセキュリティ管理などにかかわる費用
④エンドユーザコスト
 同僚へのパソコン操作の説明や業務とは関係のないメールのやり取りなどに
 要する工数に相当する費用など

■コンピュータ・システムとしての評価

RASIS(レイシス)
 ⇒コンピュータ・システムとしての性能を評価する基準
  R:信頼性(Reliability)
  A:可用性(Availability)
  S:保守性(Serviceability)
  I:保全性(Integrity)
  S:安全性(Security)

信頼性の評価指標

①可用性の評価指標
平均故障間隔:故障なく稼働している時間であり、システムの時間的安定性。
②保守性の評価指標
平均修理時間:修理や故障の為に稼働していない時間の平均であり、故障発生時の補修の容易さを表している。
③信頼性の評価指標
稼働率は、平均故障間隔と平均修理時間を用いる。
稼働率 = 平均故障間隔 / ( 平均故障間隔 + 平均修理時間 )

情報処理能力を評価するシステム性能指標

①スループット
システムが単位時間当たりに処理できる仕様書。値が大きいほど性能が良いと評価される。
②ターンアラウンドタイム
バッチ処理において、処理要求を出してからその要求に対する最終結果が得られるまでの時間、値が小さいほど性能が良いと評価される。
③レスポンスタイム
オンライン処理において、データを入力してから結果が出始めるまでの時間・値が小さい程性能が良い。

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